#30 金木犀(キンモクセイ)










キンモクセイ

和名:金木犀(キンモクセイ)

科・属名:モクセイ科 モクセイ属

英名:Fragrant orange-colored olive

原産地:中国南部

咲期:9月~10月

花言葉:謙虚・謙遜・真実・陶酔・初恋


昨年の8月にホームページをリニューアルし、それ以来、不定期ですが、
今回で30回目の「季節の花」を迎えることが出来ました。
少しずつですが花の種類も増えてきて、
私たちが目指す「花図鑑」らしくもなってきました。
調べると花の種類は約20万種あるとされてますので
完成するのはいつになることやらですが、
まずは100種を目指していくことにします(^^)




30回目の「季節の花図鑑」は金木犀(キンモクセイ)をご紹介

金木犀というと甘くフルーティな香りが特徴的です。
花としてアレンジメントなど、花瓶花で使うことはあまりない金木犀ですが、
家の庭先や、町の公園などに植えられているのをよく見ます。
春や夏などはその存在に気づかれることがありませんが、
花が咲く秋ごろになるとオレンジ色の可愛らし花房と、
何とも言えない、ふんわりとした甘い香りがその辺り一帯を覆い
存在感を出してきます。

金木犀

キンモクセイはアレンジメントや、花瓶花に使われない分、その特徴的な香りを活用した
アロマオイルや、 香りを楽しむポプリ、ハチミツと組み合わせて作られたジャム、
ハーブティのように、キンモクセイの葉を乾燥させて使うキンモクセイティなど、どちらかというと
見て楽しむのではなく、香りを楽しむといった使われ方をされています。
また上で書いたようにキンモクセイの花はすぐに散ってしまいます。
散るということで花として扱うことが不向きだったということもあるでしょう。



しかし金木犀の花は散っても、あのあざやかなオレンジ色の花びらはすぐに茶色に変色したりはしません。

キンモクセイ 道

キンモクセイの絨毯。とても鮮やかで綺麗ですよね。


キンモクセイという名前の由来は?
木の樹皮がサイの皮膚に似ているということ、
花びらが金色に見えて咲くことから名づけられました。

だから木犀の「犀」(サイ・セイ)という漢字が使われているのですね。
ちなみに原産国である中国では「桂花・丹桂」という名前で呼ばれています。


意外にもキンモクセイは末っ子的な立ち位置
また同じ木犀科のギンモクセイ(銀木犀)がモクセイ科の原種とされ、
その変種であるウスギモクセイ(薄黄木犀)のそのまた変種が金木犀(キンモクセイ)と言われています。
不思議なことにこの金木犀(キンモクセイ)は銀木犀の突然変異で出来た種なのか、
人工交配や選別による人の手によって改良が加えられて生まれたものなのか定かではないようです。

銀木犀(原種)
    ↓
薄黄木犀(変種)
    ↓
金木犀(変種の変種)





金木犀(キンモクセイ)の花言葉
謙虚・謙遜・・・強い香りとは対照的に、花はとても小さく、葉に隠れながらひっそり
        咲いていることから付けられました。
真実・・・その香りはとても強く、ひとたび花が咲けば隠すことは出来ない。嘘をつけない香りという
     ことから付けられている。
陶酔・・・花の期間が短い金木犀(3日~1週間程度)その期間だけ、心地よい香りに包まれること
     から付けられました。
初恋・・・金木犀特有の甘くフルーティーな香りが由来。初恋のように忘れられない香りという意味合
     いがあるようです。




香りの効果
香りというものは人間にとって、良くも悪くもいろいろな記憶と関連付けられます。
あの香りを嗅ぐと特定の人を思い出すとかだったり、
この香りを嗅ぐとあの時の思い出を思い出したり、
その当時のシーンを鮮明に思い出すことが出来たりしますが、
これには理由があり、香りと人間の脳が密接に関係しているということです。


調べてみると専門的な情報ではありましたが、
簡単にまとめると

↓↓

匂いは、まず鼻内部から脳下部にある嗅球で匂い成分を感じ取り処理されます。
この嗅球は人間の感情と記憶をつかさどる脳の領域、「偏桃体」と「海馬」と直接つながっていることから
その時に感じた匂いと記憶が一緒に脳にインプットされるということです。

補足ではありますが他の感覚である「視覚・聴覚・触覚」の情報は、脳の領域とつながりは
ありません。ということは「目で見たシーン・その時に聞いた音・あの時に触れた感覚」は
あまり記憶のあてにならないということみたいです。思い出補正という言葉もありますからね(笑)


また、触覚・視覚・聴覚・嗅覚・味覚。五つの感覚。
いわゆる人間の「五感」ですが
一番、脳にストレートに伝わるのが「嗅覚」で
香りの成分を嗅覚が感じ取ると、
人間の感情などをつかさどる「大脳辺縁系」や
人間の体調を管理する「視床下部」に直接伝わり、
その香りの効果で、体温調整や、睡眠効果、免疫機能のバランスを整えてくれるというものです。
昨今ブームになっているアロマエステや、香りグッズの人気はこのような裏付けがあったのですね。

香りTOP
金木犀のアロマオイルもあるようです。是非とも試してみたいですね。




金木犀(キンモクセイ)の仲間

銀木犀(ギンモクセイ)・・・モクセイ科の原種。ぱっと見た感じ金木犀と見た目はそっくりです。
                 花びらの色が白ですし、金木犀よりも枝に咲く花の数も少ないので見分けも
                 すぐにつきます。金木犀ほどではありませんが香りもします。

薄黄木犀(ウスギモクセイ)・・・銀木犀の変種。色は薄黄と名前についてあるように、薄い白みがか
                った黄色の花びらをしています。


柊木犀(ヒイラギモクセイ)・・・名前に柊とつくように、柊特有のギザギザした葉が特徴的。
                ギンモクセイと柊の雑種とされていますが、まだ謎が多い品種。
                香りは僅かですがします。


柊(ヒイラギ)・・・実は金木犀の仲間。名前の由来はギザギザした葉が刺さると「ひりひり傷む」
          ことから日本古語である同じ意味「ひひらく・ひいらぐ」に木をつけて「
          ひいらぎ」と呼ぶようになる。実は樹齢が老いてくると葉のギザギザはなくな
          ります。人間と一緒で丸くなります。
キンモクセイつぼみ

金木犀の育て方
植え付け
初心者でも簡単に管理が出来ます。冒頭に書いたように、庭木としてよく植えられています。
葉がとげとげしているので生垣などにも最適のようです。8号サイズぐらいの鉢物を買って育て、
3月~4月の春先や、10月ぐらいに土に植え付けるのがベスト。
寒さに少し弱いので霜が降りるような場所ではあまり育ちません。花つきを良くするには、
日当たりの良い場所や半日陰の場所を選ぶ。排気ガスなどが多い車道沿いだったりすると
花つきが悪くなることもあるそうですね。


水やり
地植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷり上げてください。
鉢植えの場合は土が乾かないように水をあげてください。



まん丸キンモクセイ

私が初めてキンモクセイを知ったのは小学生の頃で、当時通っていた通学路の脇に咲いていました。
なぜ、この道はこんなに良い匂いがするのかな!?と不思議に思っていました。
とても甘いフルーティーで、ふんわりと包み込んだような柔らかな香り。
道端に落ちていたオレンジ色の花から香ることに気づき、葉っぱ付きの一房だけを
家に持ち帰り、父親に見せました。父親はキンモクセイという花だということを教えてくれ、
花ってこんなに香りがするんだ!って感動したことを覚えています。
小さなコップに一房の金木犀を入れて飾って、香りを楽しんでいましたが、
やはり、花の咲く期間が短いようで、2日ぐらいで散っていました。

今でも金木犀が咲く季節になると、どこからともなく香る金木犀の香りを感じては、
立ち止まって、
どこから香っているのか、周りを見渡し、金木犀を探します。

こんなことをついついしてしまうのはキンモクセイの花ぐらいです。
不思議な魅力を感じる花です。