#46 センニチコウ(千日紅)
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科・属名:ヒユ科センニチコウ属
和名  :センニチコウ(千日紅)
学名  :Gomephrena globosa
英名  :Globe amaranthもしくはGomephrena
原産地 :アフリカ・北アメリカ・オーストリア・アジアetc.
咲期  :5月~11月※品種により異なる
花言葉 :色褪せぬ愛・変わらぬ愛・終わりのない愛・不死・不朽
増やし方:種で増やすことが出来ます
        (毎年咲く品種も有り※宿根)



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【 1 】センニチコウという名前
センニチコウというと某お線香のようなイメージをもちがちですが、漢字にすると「千日紅」と書きます。漢字で見ると1000日赤い花を咲かせるという意味です。似た花の名前に百日紅(サルスベリ)という花があります。こちらも長く花を咲かせることで有名ですが、それでも100日間です。
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千日紅というからには1000日間ですので、だいたい2年半ぐらいの月日になります。結構長い期間咲くように呼ばれています(笑)
ですが、まんざら嘘や誇張ではありません。
千日紅は夏の暑さにとても強く、7月~8月にかけて次々と絶え間なく花芽が出て鮮やかな花を咲かせてくれます。
(品種によってはピンクや白といった花色も)
ですが1000日は……って感じですよね?
これにはちょっとした秘密があります。
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キーワードは「ドライフラワー」
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1000日咲くという所以には「ドライフラワー」がミソになっています。この花はドライになっても生花のような鮮やかさを保つという点で他の花よりも長持ちします。
これにより1000日もあざやかに咲く花。
それゆえ「1000日咲く千日紅」として世に知られていきました。


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【 2 】センニチコウの特徴
千日紅の特徴をあげるなら、それは名前の由来でも書いたようにドライフラワーになっても生花の時の鮮やかさを維持するという所でしょう。もともと暑く乾燥した場所を好み、かつ水分含量が少ない花なのでドライフラワーになっても鮮やかな発色を保ち続けるという性質を持っています。
原産地は熱帯地方より入ってきた外来種。
日本には江戸時代に入ってきました。
品種数も100品種ほどありますが、
ほとんどが野生種。育てることができる園芸種としては、
「一年草」の千日紅と「多年草」のキバナ千日紅の2種のみ
栽培されています。
ちなみに千日紅の花は赤い所ではありません。
実は花だと思われる部分は「苞葉」といって花を包んでいるところになります。
植物学的には千日紅の花はその苞葉の隙間から見える白い小さな星形の花になります。
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ですが一般的にも苞葉の色=花の色と浸透しているので
「赤色の千日紅を下さい」で花屋さんは通用します。
(苞葉が赤い千日紅)




一年草の千日紅 ストロベリーフィールズ
千日紅の品種にストロベリーフィールズ(いちご畑)という品種があります。赤色の苞葉をしている品種でこの品種が咲き誇った畑の様子が、辺り一面真っ赤に染まり、まるでいちご畑のように見えることからそう名付けられました。
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そのほかにも白やピンク、赤、紫と豊富な品種が一年草の魅力でもあります。
一方、多年草の千日紅には一年草にないオレンジや朱色の花を咲かせる品種があります。オレンジの花を見かけたら、まず多年草の千日紅と思っていいでしょう。※ここでいう花色は苞葉の色のこと。





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【3】センニチコウの花言葉を紹介
千日紅の花言葉は形や、長持ちする特徴から永遠などの不変的な言葉が多いような気がします。
色褪せぬ愛
変らぬ愛
終わりのない愛
永遠の恋
不死
不滅
不朽
どれも1000日間咲き続けると言われる千日紅ならではですね。
ぜんぜん枯れない花

永遠不変の象徴
という感じになっていったのでしょう。
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ちなみに花言葉のニュアンスが似ている花も調べたらいろいろ出てきました。花言葉というのは唯一なものではないようですね。
例えば・・
変らぬ愛・・・ヒヤシンス ・ ゴデチア
永遠・・・ジンチョウゲ ・ カンナ
永遠の愛・・・キキョウ ・ アイビー ・ サザンカなど
同じだったり、似ている花言葉ってあるんですね。




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【4】センニチコウ・・長崎では
雄苑があるここ長崎では千日紅とは関りがちょっとあります。長崎のお盆といえば「精霊流し」をご存知の方がいらっしゃると思いますが、その間にお仏壇やお墓に千日紅を菊やホオズキなどと一緒に飾ります。(もしかしたら長崎以外の地域でも千日紅を飾るところもあると思います)ですので長崎では千日紅は盆に飾る花→「盆花(ぼんばな)」と呼ばれます。
(土地土地によっては盆に飾る花「盆花」になる花は様々です。例えば女郎花(オミナエシ)・キキョウ・ヤマユリ・ウイキョウなど所々の地域によってお盆に飾ることが多い)


その他にも千日紅は色んな呼ばれ方があります。
どれも千日紅への愛着を感じることが出来ます。
団子花(ダンゴバナ)

千日坊主(センニチボウズ)
手毬花(テマリソウ)
達磨草(ダルマソウ)
と呼ばれています。





【5】センニチコウの飾り方(例)
・花瓶に飾る
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・ドライフラワーとして飾る
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・フラワーリースとして飾る
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~ドライフラワーの作り方~
ポイント
①入荷仕立ての新鮮な花を使いましょう。
        花が開いていない状態が好ましいです。
②入荷したら千日紅の葉を全部取っておきましょう。
        水を吸わないので乾燥が早めることが可能です。
③半日陰で直射日光が当たらない場所に吊り下げる。
        直射日光は色素が落ちてしまいます
④エアコンの風を直接あてないようにしましょう。






以上「 #45 千日紅」はここまでになります。
最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(__)m
次回の季節の花もよろしくお願いいたします。