#61 アルストロメリア


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科・属名:ユリ科(ユリズイセン科)・アルストロメリア属
和  名:アルストロメリア
別  名:百合水仙(ユリズイセン)、インカの百合、
      夢百合草(ユメユリソウ)
学  名:Alsltroemeria spp.
英  名:alstroemeria, Peruvian lily, Lily of the Incas
原 産 地:南アメリカ
咲  期:5月~7月
花言葉 :持続、未来への憧れ、エキゾチック
      幸い(赤色)、凛々しさ(白色)、気配り(ピンク色)







【1】アルストロメリアの名前の由来



「アルストロメリア」は、1753年にペルーを訪れていた
スウェーデン貴族のバロン・クラース・アルストレイマー伯爵が、
この花を初めて発見したヨーロッパ人でした。


伯爵は、祖国のスウェーデン科学者の友人、
カール・フォン・リンネにこの花の種を送りました。
リンネは、異国の珍しい植物の種を送ってくれた
アルストレイマー伯爵に感謝の意を込めて、
この新たな植物に「アルストロメリア」という学名を付けました。


アルストロメリアの花は19世紀にイギリスに渡ると、
そのエキゾチックな雰囲気から
”Lily of the Incas”(インカのユリ) 
”Peruvian lily”(ペルーのユリ)
と呼ばれ、ヨーロッパ各地に広まりました。


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【2】アルストロメリアの花姿



アルストロメリアの花は、
茎の先端に放射線状に四方を向いて花を咲かせます。

大きな特徴は、花びらの一部にスポットと呼ばれる
斑点(まだら模様)が入ることです。
ただし、まだら模様がないものもあり、
これをスポットレスと呼びます。

花びらは外側と内側3枚ずつ、6枚ありあります。

6枚の花びらのうち、外側の3枚は大きく丸みを帯びた花びらで、
内側の3枚のうち上の2枚は特にこの模様がはっきりしています。

品種によっては20~30輪も花をつけるものもあります。

花色は、赤・ピンク・白・紫・青・黄色・オレンジ・緑などがあります。

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【3】アルストロメリアの花言葉



アルストロメリア全体の花言葉は
「持続」「未来への憧れ」「エキゾチック」です。


「エキゾチック」は、
ユリのような花姿に筋状の模様がついている見た目や、
オレンジや赤など刺激的な色があることから付けられました。

「持続」は、
5日から2週間、品種によっては1ヶ月と長い間花を咲かせ続ける、
アルストロメリアの花もちの良さに由来しています。

「未来への憧れ」は、
アルストロメリアが遠い異国から渡来してきたことに由来します。


アルストロメリアは他にも色ごとに異なる花言葉を持っています。
赤:「幸い」
ピンク:「気配り」
白:「凛々しさ」
青:「知性・冷静」
黄色:「持続」
オレンジ:「友情」


また、西洋の花言葉には
「friendship(友情)」 
「devotion(献身的な愛)」があります。

この花がお祝い事の花としてよく選ばれるのは、
すべての花言葉が誰からも好まれやすいことが、
大きな理由のひとつなのかもしれませんね。

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【4】アルストロメリアの知識



原産地は、南アメリカのアンデス山脈の寒冷地で、
チリ・ペルー・ブラジル・アルゼンチンなど広域に
60~100ほどの野生種が分布しています。

砂地などの乾燥した場所から森林まで生息地はさまざま。
鉢植えでも地植えでも育てられる球根植物です。

ただし、湿度に弱いので、
日当たりと水ははけのよい場所を選びましょう。





【5】飾り方の紹介



アルストロメリアはとても日持ちがするお花のひとつ。
自宅に飾っていても、まだ咲いている!と
びっくりすることもあるほど。

飾るときの注意がほとんどないくらい、手のかからない切花です。
水あげも良く、茎も腐りにくく、
水替えをするのに日が空いてしまっても元気に咲いています。
ただし、受粉してしまうと花もちが悪くなるので、
花粉は早めに取った方がいいでしょう。
最初の花の色が悪くなってきたら、1番花は切り落として、
2番花が咲いてくるのを楽しみましょう。
1番花ほど大きく華やかではありませんが、
それもまた可愛いです。

1本に何輪も花がつき、
小さめのユリのようで華やかに見えます。

他の花に合わせても調和してくれます。
ユリやバラと合わせてゴージャスにするのもいいですね。

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他の花にはないカラフルな花色と花持ちの良さで
フラワーアレンジメントには欠かせません。

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【6】終わりに



今回はアルストロメリアについてご紹介しました。

アルストロメリアの花の寿命はとても長く、
丈夫で花持ちがいいのが特徴です。
明るく未来志向の花言葉が多いので、
お祝いの花束にぴったりです。
贈るときには、相手のイメージに合わせた色合いと
花言葉を選ぶとさらに喜ばれるでしょう。