#65  グラジオラス


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科・属名:アヤメ科グラジオラス属
和  名:グラジオラス
別  名:唐菖蒲(トウショウブ)、オランダ菖蒲(オランダアヤメ)
学  名:Gladiolus spp.
英  名:Gladiolus、Sword lily
原 産 地:南アフリカ、地中海沿岸、中央ヨーロッパ
咲  期:夏咲き6~10月、春咲き3~5月
花言葉 :「密会」「用心」「思い出」「忘却」「勝利」




【1】グラジオラスの名前の由来

 「グラジオラス(Gladiolus)」という名前は、
ラテン語の「gladius(剣)」が語源となっていて、
葉の形が剣に似ていることからきています。
 英語では、その葉の形から「Sword lily(剣のユリ)」とも言われています。


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 オランダ菖蒲という別名は、
江戸時代にオランダ人がこの花を持ち込んだことから
「オランダアヤメ」の名前がつけられました。


 この時代、オランダから様々な植物が持ち込まれ、
その多くに「オランダ◯◯」という和名がつけられたようです。
例えばキャベツは「オランダナ」、パセリは「オランダ三つ葉」、クローバは「オランダレンゲ」と呼ばれていたみたいですよ。






【2】グラジオラスの花姿

 グラジオラスといえば、
すらりと伸びた花穂に鮮やかな色が印象的な花です。
  花色は、
赤・ピンク・紫・白・黄色・オレンジ・青・緑など
とてもカラフルな花です。


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 夏花壇を彩るポピュラーな花の一つで、
横向きにボリュームのある鮮やかな色の房状の花をたくさんつけ、
整然と並んで次々に咲いていく様子は壮大で、
花壇の中でも特に目を引きます。
 夏に強い華やかな花です。






【3】グラジオラスの花言葉

 「密会」「用心」「思い出」という花言葉は、
古代ヨーロッパで恋人たちが人の目を避けて、
会う時間をこの花の数で決めていたことからつけられました。


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 「勝利」という花言葉は、
スッと真っ直ぐ上に伸びた葉が剣のように
特徴的なことからつけられました。
「戦いの準備ができた」との意味合いもあり、
単に戦いに勝つだけではなく、
己に打ち勝つというような精神的な強さも表しています。
花壇の中でも特に目を引くグラジオラスにぴったりの
力強いイメージの花言葉ですね。



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 「忘却」という花言葉は、
19世紀初頭のヨーロッパでは、
ナポレオン戦争で街は荒廃し、国は荒れ果てました。
多くの人が犠牲になり、
その憂愁な状況をなくしたい思いが込められているのです。
悲惨な現状を忘れ去りたいと願う人々の思いを表しているようです。






【4】グラジオラスの知識

 グラジオラスは、アヤメ科の球根植物で、
花期は6月~10月です。
古くから改良が盛んで、
現在は1000以上の品種があります。


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 主に出回っているグラジオラスは春に植える「夏咲き」の品種で、秋植えの「春咲き」のグラジオラスもあります。
春咲きのものは、小型で控えめな草姿をしているのに対して、
夏咲きのものは花色、大きさ、
花型が多岐にわたるという特徴をもっています。







【5】飾り方の紹介

 グラジオラスは、切花にするのがいいでしょう。
花屋さんにおいては、その長い丈で大きなアレンジメントや
スタンド花を作る際に重宝する花材です。



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 家庭で花瓶に入れて飾る際は、
そのスッとしたラインを活かして、
1~2本を長めに生けるのも良いでしょう。


剣という名前の由来にちなんで、
ガラスや金属の縁取りなど無機質な質感の花器に合わせてみてはいかがでしょうか?


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 グラジオラスは花が下から順番に咲いていきます。
切花として飾る場合は、
咲ききって萎れてきた花があったら早めに取り除くと上の方の蕾も咲きやすくなるので、
満開を過ぎた花は次々と摘み取りましょう!


せっかく飾った切花は、
そのままにしておくとすぐに傷んで枯れてしまいます。
毎日お手入れをして少しでも、
花を長持ちさせてほしいなと思います。






【6】終わりに

今回はグラジオラスについてご紹介しました。

グラジオラスは、夏が旬の花。


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暑さにも強く比較的日持ちする花です。
そして、花瓶に1~2本挿すだけでも豪華で華やかになります。
今年の夏、グラジオラスを飾ってみてはいかがでしょうか。